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相続人が行方不明の場合はどうするか

ある家族の父親が亡くなりましたが、次男が長い間行方不明で連絡も全く取れません。
このような場合には、相続はどうなるのでしょうか。
法律的には、ある人が亡くなった瞬間に相続ははじまり、そして完了したとみなされています。
要するに、亡くなった時点で、その人の遺産は相続人全員(共同相続人)が一括で相続したものとみなし、事後処理として各相続人への分配手続きなどが残っているだけだとしているのです。
共同相続された遺産をそれぞれの相続人が受け取るためには、相続人全員が集まって遺産をどのように分かるかについて話し合い(遺産分割協議)をし、全員同意の上で相続分や分割方法を決めなければなりません。
逆に言えば、相続人全員が揃わないと、遺産分割協議を開催することができないので、相続人それぞれが実際に遺産を受け取ることができないのです。
ですから、この場合は行方不明の次男を探し出さないと、相続を進めることができないことになります。
しかしそれでは困るので、ある相続人が行方不明で探し出すことができないときは、家庭裁判所に不在者財産管理人の申立てするという制度があります。
不在者財産管理人は、家庭裁判所の許可を得て、行方不明の相続人の代理人として遺産分割協議に参加することができるのです。
その際、行方不明の相続人が不利になるような話し合いはダメで、法定相続分(民法で定められた受け取れる相続財産の割合)は確保できるとされています。

相続 花子
 

この記事を監修した行政書士

P.I.P総合事務所 行政書士事務所

代表

横田 尚三

保有資格

行政書士

専門分野

「相続」、「遺言」、「成年後見」

経歴

P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。


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