相続・遺言の話~遺産分割協議書のやり直し~
平成2年9月27日、最高裁は〈共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部または一部を全員の合意により解除した上、改めて遺産分割協議を成立させることができる〉という判決を出しています。
一度は決着した『遺産分割協議』でも、相続人全員の合意があれば、やり直せるようです。
相続税法の通達に〈当初の分割により共同相続人に分属した財産を分割のやり直しとして再分割した場合には、その再分割により取得した財産は遺産分割により取得したものとはならない〉と、書かれています。
『遺産分割協議』のやり直しは、〈税法上の遺産分割ではない〉と、判断されるみたいです。
遺産分割以外の原因、つまり贈与や譲渡とされ、課税されるのです。
民法上や登記上、『遺産分割協議』のやり直しは、できます。
しかし、もれなく課税が発生するので、慎重に進めることが重要です。
相続花子
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。