昔の遺言
現在でいう遺言とは、財産を誰にいくら渡すというような法的な意味が強いのですが、
昔の遺言というと「辞世の句」ですね。
昔は長男や家族が家を継ぐという時代でしたので、財産どうこうよりは生きたさまといいますか、心情をつづっていたのだと思います。
歴史上の偉人達も辞世の句を残していってます。今日はそのうちのいくつかをご紹介いたします。
1.吉田松陰
松下村塾で有名。久坂玄瑞や高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋などといった多くの有能な人物を育てた。
「天下は万民の天下にあらず、天下は一人の天下なり」という思想をもっていた。享年30歳
弟子宛の句
2.黒田 官兵衛
現在大河ドラマの主役で有名!官兵衛というのは通称で、名は黒田 孝高。
句
「おもひおく 言の葉なくて つひにゆく みちはまよわじ なるにまかせて」
3.岡田以蔵
通称 人斬り以蔵。
慕っていた武市からはあまり良く思われていなかったようで、「あのような阿呆は早く死んでくれればよけれど、あまあま御国へ戻り、誠に言いようもなき奴。さぞやさぞや親が嘆くろうと思い候」と言われている。
打ち首の後、見せしめのため獄門といって3日間晒し首にされている。享年28歳。
句
「君が為 尽くす心は 水の泡 消えにし後ぞ 澄み渡るべき」
昔は、寿命も短く、生き方も違う時代。
自分自身生涯を終えるとき、どんな辞世の句をかけるのか、そのためにどんな人生をこれからおくっていくのか。
いろいろと考えてしまいます。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。