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頼るべきは誰か

記事引用元(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44332)

ただでさえ遺族がトラブルに陥りがちな相続。対策を立てたいと思っていても、自分が認知症になってしまえば、いざというときには、自らの意思を示すことができない。トラブルを避けるために、今すぐできることは何か。
 
一つ目の対策は、前編最後で触れた滝本さんの例にヒントがある。成年後見制度の活用だ。
 
この制度に詳しいNPO法人トータルライフサポート理事長の三国浩晃氏は、こう話す。
 
「65歳以上の4人に1人が認知症かその予備軍と言われていますが、その認知症になる前に、『任意後見人』を見つけるのがお勧めです。横領を避けるため、複数の人になってもらうと、さらにいいでしょう」
 
成年後見人には、2種類がある。一つは、本人に判断能力がないとされる場合、家庭裁判所が定める法定後見人だ。
 
一方、本人に判断能力があると見なされるうちに「任意後見」といって、自分が選んだ後見人との契約を締結することができる。その際は、「介護はこうしてほしい、家の処分はいついつの時点まで待ってほしい」など自分なりの意思を示した指示書をつけることができるため、後見人はあくまで本人の意思にそって行動することになる。前出の三国氏はこう話す。
 
「本人が後見人を頼みたい人と一緒に公証人役場に行くか、公証人に病院などに来てもらい契約書を作成します。気に入らなければいつでも解任できるのもメリットです」
 
相続を前提に考えるなら、相続人になって利益相反行為を起こさない、少し離れた親戚や、信頼できる友人などに頼んでおくのがよいだろう。
 
もう一つ、意思を遺すという意味で活用したいのが「遺言」だ。法的に有効な遺言の遺し方には、主に3種類がある。一つは、「自筆証書遺言」。パソコンなどではなく、日付や氏名などすべてを自筆で書き、押印したものだ。簡単で費用もかからないが、偽造されやすく、紛失の危険もある。文言も法的に有効な形式に整える必要があるので、特集冒頭に掲載した写真のような遺言専用ノートなどを利用するとよい。
 
次に簡便なのは、「秘密証書遺言」。これはパソコンで打っても、代筆でもかまわない。自筆で署名・押印し、封筒に入れて、中身と同じハンコで口のところに押印して封をする。この封書に対して、公証人があなたがこれを遺言書だと認めた、という公的な証書を作成してくれる。
 
これら2種類の遺言は、遺言書を自分で保管するため保管場所も重要だ。金庫や書斎の机のカギのかかる引き出しなど、安全な場所を選んだ上で、どこに保管しているかは、隠し立てをせず、家族に伝えておくとよい。銀行の貸金庫という手もあるが、長年入れておくと費用がかさむ上、そもそも貸金庫があることをきちんと伝えておかなければ遺族が遺言を探すこともできないので要注意だ。
 
最後は「公正証書遺言」だ。これは公証人に依頼して文章そのものを書いてもらうもの。扱いは「公文書」となり、公証人役場で保管される。
 
「世間では、『公正証書は確定判決くらい強い』と言われるほど、証拠能力が高いものです」(日本公証人連合会事務局)
 
これだけは書いておこう
 
ちなみに公証人とはどんな人々か。多くは国家公務員や判事、検事などの経験者で、公証人法に基づいて法務大臣に任命されており、身分は公務員だ。普段は付き合いがないだろうが、社会的信用は高く、守秘義務もある。インターネットや電話帳などで調べ、行きやすい公証人役場に相談すればよいだろう。
 
ただ、いずれの形式にしろ、遺言を絶対視することはできない。ファイナンシャル・プランナーの横川由理氏はこう話す。
 
「相続に際しては遺言を優先するというルールはありますが、相続人全員が『別の方法で分けよう』と合意すれば、遺言とは異なる結果になる場合もあります。一人でも反対すれば、原則として遺言書通りになるのですが」
 
広告などで見かける「遺言信託」ならば、どうなのか。宮田総合法務事務所代表で司法書士の宮田浩志氏は、こう話す。
 
「信託銀行の『遺言信託』は、法的な財産の『信託』とは異なり、信託銀行が公正証書遺言の作成をサポートし、本人が亡くなった際には遺言執行者に就任して遺産分配を行う、いわば遺言書作成・遺言執行サービスの俗称です」
 
つまり銀行が窓口にはなるが、サービスの核は遺言の作成・執行を行うこと。その点では自分で弁護士などに依頼しても結果は同じだ。それでいて遺産から手数料を引かれるなど、費用面では割高。慣れた銀行に手続きを任せてしまいたいなら検討してもよいだろう。
 
とかく完璧な対策はないのが実情の相続問題。もし認知症になれば、さらに事態は複雑化する。最低限やっておきたいのは「自分の資産がどこにいくらあるかを書き残しておくこと」だ。遺族が見つけられなかった資産は、やがて銀行や国のものとなってしまう。株や生命保険、土地、そして借金の有無。資産の棚卸しをして紙にまとめ、通帳などと一緒に保管しておく。
 
その際、重要なのは銀行の支店名や残高までは書いても、口座番号や暗証番号は書かないこと。盗難による被害や横領を予防するためだ。万が一、自分が死んで相続となれば、遺族は口座のある銀行さえわかっていれば、手続きができるので、これで問題ない。
 
認知症が国民病と言っても過言でない時代。自分で判断ができる時間は限られている。今から対策を始めて、早すぎることは決してない。

 

ハムスターの独り言。
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この記事を監修した行政書士

P.I.P総合事務所 行政書士事務所

代表

横田 尚三

保有資格

行政書士

専門分野

「相続」、「遺言」、「成年後見」

経歴

P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。


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