生命保険の受取人は誰にすべき?
生命保険の受取人を誰にするべきか考えたことはありますか?
保険契約の内容を変更する際、保障範囲や保険料にばかり注目してはいないでしょうか。生命保険 において、その他の項目では、受取人もとても重要な項目です。適切な人に適切なだけの金額を残しておくことが生命保険の大切な役割です。
社会人になると登場する生命保険、結婚や出産、自宅の購入など、人生の節目には必ずといっていいほど見直しの必要性がでてきます。見直すといってもどこを 見直せばいいの?という疑問もありますね。現在の支払い保険料は適切か、今後は何に備えたらいいのか、考える要素も節目ふしめで変化していきます。
今回は生命保険の、保険金の「受取人」に焦点をあてて、税金を安く抑えるコツや受取人を変更するパターンや変更をする際の考え方などを紹介します。
1.生命保険は受取人が誰かによって、かかる税金が変わる
死亡保険金に税金がかかる3つのパターン
死亡保険金は民法上では「相続財産」ではなく受取人の固有財産となります。しかし、相続税法上は相続財産と見なされるために税金がかかってしまいます。か かる税金としては贈与税、相続税、所得税(+住民税)の3種類があります。保険契約の形によってそれぞれの税金がかかります。
保険契約の形は、保険料を支払う人(契約者)、保険をつける人(被保険者)、保険金を受け取る人(保険金受取人)が誰なのかによって分別されます。
◆贈与税がかかるパターン
契約者、被保険者、保険金受取人の全てが異なる人の場合は贈与税がかけられます。例えば契約者が夫、被保険者が妻、保険金受取人が子供といったパターンが挙げられます。
◆相続税がかかるパターン
契約者と被保険者が同じ人の場合は相続税がかけられます。例えば契約者と被保険者が夫、保険金受取人が妻や子供といったパターンが挙げられます。
◆所得税がかかるパターン
契約者と保険金受取人が同じ人の場合は、所得税がかけられます。例えば、契約者と保険金受取人が夫、被保険者が妻といったパターンが挙げられます。
どの契約形態にどの税金がかかるのか、そこまで複雑ではありません。受取人を誰にするのかを考える時には必須項目なので、覚えておきましょう。最低でも、契約形態によってかかる税金がかわることくらいは抑えておきたいですね。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。