姉の相続放棄との父親の生前対策サポート(P市在住 L様)
相続開始の状況
平成26年に母が亡くなりました。
相続人は、父と私と姉です。
相続財産は、自宅不動産の持分と預金と生命保険です。
相談・依頼のきっかけ
父は日頃から、自宅不動産の土地・建物は長男である私に譲りたいと言っていました。私も父の意を汲んで、父母の介護をしていました。遺言はありません。
姉は父から生前贈与を受けており、その時に「相続については放棄します」との書面を書いています。
父は、姉は家を出て「放棄する」という書類を書いているのだから、当然亡母の相続についても放棄するものと思って安心していましたが、「遺産はみんなで分けないといけない」と言いだしたことから、自分の相続についても少し不安に思い始めました。
私は、建物については老朽化が進んできたので、父から相続したあとで建替えを検討していましたが、母が亡くなったとたん姉が遺産の事を言い出したので、今後父が亡くなったときに自分が相続できるのか不安になりました。
当事務所のサポート
①手続きに必要な戸籍等一式の収集。
②銀行に対する、財産調査。不動産について名寄及び評価証明書の収集。
③調査結果をもとに財産目録を作成し、遺産分割協議書を作成。
④遺産分割協議書を基に銀行解約の手続きをサポート。
⑤協力先司法書士による相続登記。
⑥お父様の生前対策サポート(土地の生前贈与・教育資金贈与・遺言・任意後見契約)
当事務所がサポートした結果
1次相続については、将来的にL様が不動産を取得できるように配慮し、2時相続の対策としては生前贈与そして遺留分を意識した遺言書作成サポートをしました。
また、亡くなったお母様は生前、介護等でお世話になったL様の奥様へお礼がしたいとおっしゃっていました。それをお父様から孫への教育資金贈与という形で実現しました。
手続きを終えて
後日談として、お父様がお亡くなりになられて間もなく、財産分けのお話が出たそうです。遺言書を見せて、そのとおりに手続きをし、L様も情報を全て開示したところ、問題なく相続が完了しました。相続した自宅の建て替えも無事に終えることができました。
生前に「相続を放棄します」という書面を書いても、法律上放棄としての効力はないので、安心することはできません。今回は、そのことをお父様に理解していただくことからスタートしました。
やはり、相続後の手続きを考えると公正証書遺言は欠かせません。争いを未然に防ぐだけではなく、遺言を書く人の気持ちを残すことができます。
当事務所のサポート内容
下記に当てはまる方は、遺言を作ることをお勧めします。
子供がいない
亡くなった息子の嫁が亡くなった後も親の面倒を見てくれている
兄弟が疎遠である、仲が悪い
残された妻・夫の生活が心配
再婚しているが、前妻との間に子供がいる
内縁の妻や夫がいる
愛人との間に子供がいる
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。