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子どものいない夫婦がお互いに遺言(自筆証書)を書いていた際の手続きサポート~T市M様~

相続開始時の状況

相談者

T市お住まいのM様(女性)

被相続人

M様の配偶者N様(男性)

相続人

M様とN様の兄弟5人

財産

自宅不動産と預貯金

相談の内容

M様は70歳代の女性です。
2か月前に旦那さんN様を病気で亡くしました。
M様とN様の間にはお子様がいらっしゃらなかったので、早い段階でご夫婦はお互いにお互いの遺産を相続できるようにと、自筆証書遺言を書いていました。
N様の死後、M様はその遺言をもって金融機関の窓口へ行き、亡N様名義の預金を解約しようとしましたができませんでした。
理由は「検認手続きが必要」と言われたからです。
M様は「検認手続」のためにどうすればよいか分からず、ご相談に来られました。

当事務所でのサポート

相続関係説明図の作成

当事務所では、まず、亡N様の相続関係説明図を作成しました。
その結果、相続人はM様を含め、亡N様のご兄弟も相続人となっていることが判明しました。

協力先司法書士のサポートによる自筆証書遺言の検認

次に、自筆証書遺言の検認申立てを行いました。協力先司法書士が申立書類を作成し、無事に検認を終えることができました。

自筆証書遺言だけでは預金が解約できないことがあります。
今回は預金解約手続きまでサポートさせていただくことになりました。

しかし、ここで一つの問題が出てきました。
金融機関は2カ所ありました。1つ目の金融機関は遺言書だけで解約をすることができましたが、二つ目の金融機関は、自筆証書遺言があるにも関わらず「解約するには相続人全員の署名と実印と印鑑証明書が必要」と言われました。
これは自筆証書遺言では、ときどきみられる事案です。
有効な自筆証書遺言があるにも関わらず、解約手続きとしては相続人全員の関与を求められることがあります。

遺言執行者選任申立による方法

今回は、家庭裁判所へ「遺言執行者選任申立」を行いました。
遺言執行者候補者はM様本人がなりました。
無事選任された結果、他の相続人の協力を得ることなく預金を解約することができました。

今回の事例から分かること

まず、MN様ご夫婦は、比較的若いうちから将来の相続のために遺言を残されていたことは正解でした。この遺言がなければ、夫である亡N様のご兄弟にも協力をお願いすることになり、それは大変な労力になることが想像できます。

そして遺言書の検認手続は、相続人全員を確定させる戸籍を申立て時にそろえる必要があります。残された配偶者が高齢の場合は、その手続き自身が負担になる可能性が高いです。
(令和2年の7月より法務局による遺言保管制度が始まりますが、これによる遺言は「検認が不要」とされています。)

遺言内容を実現するには、やはり高齢の相続人には何かと手続きが負担になりますので、当事務所のような専門家に相談されるか、もともと専門家を遺言執行者として遺言に記載しておくこともスムーズな遺言内容実現につながることになります。

遺言作成がこれでいいのか?と迷ったらぜひ専門家にご相談ください。
当事務所では専門家が初回無料でご相談を受けております。
悩むくらいなら、一度無料相談をご利用くださいませ。

この記事を監修した行政書士

P.I.P総合事務所 行政書士事務所

代表

横田 尚三

保有資格

行政書士

専門分野

「相続」、「遺言」、「成年後見」

経歴

P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。


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