離婚協議書作成サポート(将来的な相続のご相談を交えて)(H県T市)
ご依頼の状況
O様(45歳)はH県T市にお住まいです。
このたび、別居中の夫のO男様(48歳)と離婚したいが、将来的な相続のことも考えて離婚のときになにか書類を残しておきたい。
離婚協議書のことは行政書士の先生が専門だと聞いたので、今回電話で相談予約を取られました。
※以下、個人情報保護のため、設定を一部変更しております。
相談内容
O様の初回無料相談時の状況は次の通りです。
・O様と夫のO男様とは長年の不仲により10年も別居している。
・夫婦の間に生まれた子どもは小学生から大学生までの3人 大学生のみ成人
・O男様はO様との結婚前に1度結婚歴があり、前妻との間に子どもが1人いる。その子どもはすでに成人しているが、O男様はO様との結婚後に事業を成功させて資産を築いた。
・O男様の現在の財産は不動産(時価2000万円のマンション)と預貯金(4000万円)、O男様が経営する会社の株式。
・O男様は事業を立ち上げて運営してきたことから個人事業主であったときの会社の借金が残っているようだ。詳細はO様にはわからない。
O様からのご相談内容とご希望は次の通りです。順番に、大阪相続遺言相談センター(運営:P.I.P総合事務所)がどのように回答しサポートをしたのかも説明します。
質問①
O様はO男様と円満に離婚したい。財産分与は望んでいないが、前妻の子よりも自分の子どもたちのほうにO男様から多く財産がいくようにしたいができるのでしょうか。
回答
O様との離婚が成立したら、O男様の推定相続人は前妻との子とO様のお子さん3名の併せて4名になるでしょう。その4名は平等に相続分があります。前妻の子よりもご自身のお子さん3名のほうが多めに取得できるわけではありません。ただし、4名で話しあって相続の取得分を決めることができた場合、O男様が遺言書を残していた場合は別です。現段階でO様の不安を解消するためにはO男様に遺言書を残してもらうことがいいですが、あくまでご本人の意思がないとできないことですから。
この回答をうけてO様はO男様へ遺言書をのこしてほしいと申し出たが、O男様は「子ども4人とも平等に財産をのこしてやりたいから」とのことで遺言書は作成しませんでした。
質問②
離婚協議書というものを作って欲しい。
回答
大阪相続遺言相談センター(運営:P.I.P総合事務所)の行政書士が、離婚協議書案を作成しました。離婚の際の3大お金といわれるのが「財産分与、慰謝料、養育費」です。
財産分与は、O様とO男様との結婚後に築いた財産を半分ずつにするため預貯金から3000万円をO男様からO様へ渡すという内容にしました。
今回は性格の不一致という理由で離婚されますので、慰謝料はお互い請求しませんでした。
O様の子のうちまだ成人していない子ども2人の親権者をO様と定め、かつ養育費として1ヶ月あたり月額16万円をO男様からO様へ支払うという内容にしました。
質問③
将来的にO男様が万一亡くなったときに、その事実をどうやって知るのか?知ったときにすでにO男様の財産分けが終わっていたら、自分の子どもたちは財産がもらえないのか?時すでに遅しなのか?
回答
将来的にO男様が亡くなったときに知るすべは、人によって違います。O男様の親戚や知人から知らせがある場合もあれば、O男様の相続財産を分けるときにO男様の子どもたちになんらかの連絡があるかもしれません。その事実を知ったときにはなるべく早めに専門家に相談してください。なぜならばO男様の相続財産がプラスの方が多いのか、、マイナスの方が多いのかによってとるべき方策がちがってくるからです。
結果
このように何度も打ち合わせを重ね、大阪相続遺言相談センター(運営:P.I.P総合事務所)の行政書士が作成した離婚協議書に夫婦二人ともが署名押印しました。
その後、離婚協議書を公正証書にしておきたいという希望があったため、大阪相続遺言相談センター(運営:P.I.P総合事務所)の行政書士が公証役場での公正証書作成調整をおこない、無事夫婦の離婚協議書公正証書も調印完了しました。
その翌日には離婚届を提出されました。
このように離婚と相続問題はリンクしています。
離婚される際には、相続問題も視野に入れて、早めに専門家に相談してください。モヤモヤをのこさないようなサポートをいたします。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。