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【相続問題】疎遠な親族に関わりたくない・もめたくない!そんな時は

普段連絡もとりあわないで疎遠になっている関係でも共同で相続人になることがあります。

疎遠な関係にあれば、お互いの生活状況や考え方もわからないために話し合いが難しくなることがありますし、当初から話し合いさえしたくないと感じることもあるのではないでしょうか。

この記事では、疎遠な関係にある親族の相続人になったけれど、複雑な相続問題に関わりたくない方や相続の話し合いでもめたくないと思う方がとれる対処法について解説します。

1.疎遠な親族の相続とは

普段疎遠な関係にある親族間で相続が発生する主なケースは以下の3つがあり、亡くなった方と相続人が疎遠な場合と、亡くなった方の相続人同士とが疎遠な場合とがあります。

1.親が死亡
2.兄弟姉妹が死亡
3.叔父叔母が死亡

親が死亡

親と離れて暮らしていて、家族もできたので生活も別々になったまま、往来しなくなっていることがあります。

たとえば、親が長い間病床についていて実家の近くに住んでいる兄弟姉妹に世話をまかせきりにしていたような場合には、親の世話をしてきた兄弟姉妹は「親の面倒をみてきたぶん、他の兄弟姉妹よりも取り分は多くなって当然だ」と考えるなど、親が亡くなってしまうと気持ちのうえで兄弟姉妹間でもわだかまりができてしまうこともあるでしょう。

また、親が離婚したために、父親または母親の一方と一緒に暮らしているような場合にも疎遠な関係者間で相続が開始することもあります。

例えば父親と一緒に暮らしていたところ、母親が離婚後に再婚して子どもができた後に亡くなったようなときには、再婚後の母親の子どもと共同して相続人になります。

そのようなときには、亡くなった母親家族の暮らしぶりもわからず、相続財産の把握も難しいことが多いでしょう。

このような関係では普段のつきあいがないことが多く、お互いに話し合いをすることを困難に感じることもあるのではないでしょうか。

兄弟姉妹が死亡

兄弟姉妹間でも、生活が別々になりそのまま連絡をとりあわないで暮らすことがあります。

兄弟姉妹であれば、年齢が近くお互いに高齢になっていることが考えられます。

そうであれば、兄弟姉妹が亡くなったとしても相続人自身に健康上の問題があり対応が難しいこともあります。

また、兄弟姉妹間で相続が発生する理由は、亡くなった方に子どもがいないということですから、一人暮らしをしていて孤独死だったことが考えられます。

このような場合には、相続財産の把握が難しくなります

叔父叔母が死亡

叔父叔母との関係は、親や兄弟姉妹との間よりも疎遠になる可能性が高まります。

叔父叔母の相続人になるのは、叔父叔母に子どもがおらず、叔父叔母の両親(相続人の祖父母)も他界しており、相続人の親(叔父叔母の兄弟姉妹)も亡くなっている場合ですから、疎遠になっていることは多いと思われます。

また、叔父叔母の相続人になること自体を想定していないことも多いでしょう。

叔父叔母に兄弟姉妹が多くてその兄弟姉妹も亡くなっていれば、その子どもたちが相続人になるので相続人が多数になることもあります。

叔父叔母の相続人になるケースとして、亡くなった方に借入金が多いために本来の相続人が借入金を相続しないように相続放棄をしたので相続人になることもあります。

このような場合には、早く相続財産を把握し、相続するのか相続放棄をするかを判断して、相続放棄をするなら早急に手続きを行わなければ借入金を相続することになってしまうため注意しましょう。

2.疎遠な親族の相続が難しくなる理由

疎遠な関係にある親族間で相続が開始した時に難しくなるのは以下のような理由からです。

1.相続人を把握するのが難しい
2.
話し合いをするのが難しい
3.
相続財産を把握するのが難しい
4.相続人になることを想定していないので難しい

相続人を把握するのが難しい

亡くなった方の相続手続きをするためには、相続人が誰かを確定しなければなりません。

相続人を確定するためには、

亡くなった方の出生から死亡まで連続した戸籍謄本
相続人全員の戸籍謄本(抄本)
亡くなった方の住民票(除票)
●相続人全員の住民票

が必要です。

転籍や婚姻によって一つの役場ではそろわないことが多く、郵便請求などをすれば時間と手間がかかります。

話し合いをするのが難しい

相続人同士が疎遠な関係であれば、普段からの付き合いがないため話し合いの当初はお互いの気持ちの探り合いになり、警戒する気持ちが強くなって率直に話し合いができません。

遺産分割協議をするために手紙を出しても返事さえもらえないこともあります。

遺産分割の協議をしようにもお互いが遠いところに住んでいれば協議の方法は電話や手紙、インターネットメールなどになり、なかなかスムーズな話し合いにならないことが多くなります。

相続財産を把握するのが難しい

相続財産はプラスの財産だけではなく、借入金など負の財産もあります。

亡くなった方と疎遠であれば暮らしぶりもわからないので、相続財産を把握することから始めなければ遺産分割もできませんし、そもそも相続をしても良いのか判断ができません。

相続人になることを想定していないので難しい

相続が開始し、自分が相続人になることがわかっていれば、あらかじめどの財産を取得したいか、財産はいらないので相続放棄をしようなど、といった予定をたてておくことができますが、相続人になることがわかっていなければそのような準備はできません。

相続には、

  • ●単純承認
  • ●限定承認
  • ●相続放棄

の3種類の相続方法がありますが、原則として亡くなったことを知った時から3ヶ月以内に決めなければなりません(熟慮期間)。

相続人を確定するために必要な戸籍謄本などを取得するために時間がかかりますし、相続財産を調査するためにも時間がかかってしまい、あっという間に3ヶ月は過ぎてしまいます。

3.相続人になったことを知るタイミング

疎遠な関係にある相続では、普段付き合いがないために相続が開始したことも、自分が相続人になったことも知らないままで過ごしますが、次のようなタイミングで相続が開始したことを知ることになります。

  • ●他の共同相続人からの通知
    ●役所からの支払い督促
    ●警察からの連絡
    ●家庭裁判所からの連絡
  • ●遺言執行者からの連絡

他の共同相続人からの通知

複数の方が相続人になった場合には、相続人全員が相続に係る手続きに参加することになります。

相続に関する手続きには、

  • ●相続税の申告
  • ●準確定申告
  • ●不動産や預貯金の相続
  • ●借入金の相続

など多肢に渡りますが、これらの全てについて相続人全員での話し合いが必要です。

亡くなった方に配偶者がいて亡くなった方の名義の家に住んでいるような場合に、配偶者がその家に住み続けるためには他の相続人全員の同意が必要なことから、相続手続きに協力してほしいと他の共同相続人に連絡をすることになります。

このような連絡がきて初めて相続が開始したことや自分が相続人になったことを知ることになります。

役所からの支払い督促

亡くなったことによって、所得税や固定資産税の延滞がある場合には、役所から支払ってほしいと通知が届くことがあります。

固定資産税は所有者が亡くなっても支払い義務が発生しますから、役所は相続をした可能性がある方に向けて税金を支払うように督促状を発送します。

これらの通知は亡くなった後すぐにくるものではなく、滞納が発生した後に役所が相続人を調査してから発送されるので相続開始後、相当期間が経過した後になります。

警察からの連絡

警察からの連絡は、不審死や孤独死によって亡くなった場合です。

警察は相続人を戸籍等の取得をして調査することはまれで、亡くなった方の所持品などから連絡先がわかる関係者にあてて連絡をしますので、警察から連絡があったからといって必ずしも相続人であるとは限りません。

家庭裁判所からの連絡

亡くなった方が自筆証書遺言を残していて、法務局の遺言書保管制度を利用していなければ家庭裁判所に対して検認の申立をしなければなりません。

申立を受けた家庭裁判所は相続人全員に対して検認手続きに立ち会うように通知を発送します。

なお、検認手続きへの立ち会いは義務ではないので無理に出席する必要はありません。

遺言執行者からの連絡

遺言書によって遺言執行者が選任されていれば遺言執行者は、相続人全員に対して遺言書があることや遺言を執行することを通知します。

通知があったからといって自身が相続する財産があるとは限りませんが、「遺留分侵害額の請求」を行う場合には、権利行使の期間が1年と定められているため注意しましょう。

4.疎遠な相続に関わりたくないとき

相続人になっていることがわかっても、相続手続きでもめたくない、そもそも相続手続きに関わりたくない、など相続関係から離脱したいときには「相続放棄」をすることができます

ここでは、相続する3つの方法と相続放棄の手順について解説します。

相続手続き丸ごとサポートはこちら>>

相続する3つの方法

相続するには以下の3つの方法があります。

どの方法で相続するかを考える期間は原則として3ヶ月となっていること、相続財産を取得したり処分したりすると単純承認をしたとみなされることに注意しましょう。

①単純承認

亡くなった方の財産全てを承継します。

相続財産には不動産や預貯金などプラスの財産もあれば、借入金などマイナスの財産も含まれます。

②限定承認

相続財産のプラスの範囲内に限ってマイナスの財産も承継する方法です。

相続財産の清算手続きになるため、相続人全員の同意が必要になります。

プラスの財産とマイナスの財産がはっきりと把握できないものの、どうもプラスの財産が多いようだから相続したい場合や高価な絵画や骨とう品など、どうしても相続したいものがある場合などに選択されることがあります。

③相続放棄

相続財産をまったく相続しない方法です。

放棄したい方だけで手続きが可能で、他の共同相続人の同意などは不要です。

相続放棄の手続き

どこにする?

相続放棄は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てます。

申立書の提出は、直接窓口に持参してもよいですし、郵送でも可能です。

準備するものは?

・申立費用

 収入印紙を800円準備しましょう。

・郵便切手

 連絡用に数百円必要です。

 家庭裁判所によって異なるため申し立て前に確認しましょう。

用意する書類は?

・亡くなった方の住民票除票または戸籍の附票

・申立てる方の戸籍謄本

 *申立てる方と亡くなった方の関係に応じて必要な戸籍の範囲が異なります。

申立書の記載例は次のようになります。

手元に取り寄せた先の家庭裁判所に提出する戸籍謄本等を準備して記入します。

「相続財産の概略」はわかる範囲で記入しておきましょう。

相続の放棄の申述書(成人) | 裁判所

申立てた後の手続きは?

相続放棄の申立をすると書類に不備がなければ10日前後で家庭裁判所から照会書が届くので必要事項を記入して回答しましょう。

その後1週間~1ヶ月程度で「相続放棄申述の受理通知書」が届きます。

提出先によっては、相続放棄をしたことを証明するために「相続放棄受理証明書」が必要なことがあります。

提出先に必要かどうかをあらかじめ確認しておき、必要な場合には相続放棄の申立 が終わったあとで受理証明書も請求しておきましょう。 また、相続放棄をした事実は、自分の配偶者や子どもにも伝えておいた方がよいでしょう。

5.まとめ

疎遠な関係にある方からの相続では、突然の連絡で、おどろき、とまどい、警戒が先にきてしまい、なかなか判断ができないことになりがちです。

面倒にまきこまれたくない、複雑な話し合いには関わりたくない気持ちがあります。

遺産分割協議書が突然郵送されてきて、しかも「自分は相続しないことになっている!」

腹がたったので破り捨ててそのまま放置してしまうようなこともあります。

しかし、先方は必要があってそのような連絡をしてきたのでしょう。

相続したことの連絡があっても放置していれば相続手続きはなにもすすみません。

しかも熟慮期間の経過によって意に沿わないで相続人だと確定してしまうこともあります。

相続人であることがわかったときには、冷静に判断して、相続をする可能性があれば相続財産をきちんと把握してプラスとマイナスの財産を比較のうえで相続するかしないかを判断しましょう。

そして相続をしないことに決まれば、相続放棄をすれば面倒な相続手続きから開放されて気分もすっきりします。 

また、相続財産があることが解っていて、特に相続人同士が争っているわけではない場合で、相続手続きを進めたいと思うときは、専門家に手続きを依頼することも可能です。中立的な立場で関係者に説明をしてもらえるので、相続人全員が納得して進められる可能性がでてきます。

どちらの手続きをするにしても、このような相続はひとりで悩まず、一度専門家に相談をしたほうがよいでしょう。

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この記事を監修した行政書士

P.I.P総合事務所 行政書士事務所

代表

横田 尚三

保有資格

行政書士

専門分野

「相続」、「遺言」、「成年後見」

経歴

P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。


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