相続税対策(1) 一括贈与の非課税制度
子や孫に残せるのは、いいことですね。
でも、注意点もあるので、十分に確かめてからするようにしましょう。
(産経ニュースより)
祖父母が子や孫に結婚や出産、子育てにかかる資金を一括贈与しても、贈与税がかからない制度が創設されたのをご存じだろうか。すでに教育資金の一括贈与については、平成25年4月から非課税とする措置が講じられている。これらの非課税制度をうまく活用すれば、子や孫に税負担を負わすことなく、まとまった金額を贈与し、有効に使ってもらえることになる。
今年1月、相続税改正で、税額を計算する際に差し引かれる基礎控除額が減額され、相続税の課税範囲が広がった。このため、相続への備えという観点からも、この制度の詳細を理解しておきたいところだ。
結婚や子育て資金贈与も非課税とした背景には、年々進む少子化がある。結婚や出産を躊躇(ちゅうちょ)する大きな要因は将来に対する経済的不安といわれる。結婚や出産・子育てには多額のお金がかかるという不安感から、その一歩を踏み出せずにいる若者が増えているのだ。
そこで高齢者世代から現役世代にお金を贈与しやすくし、問題解決につなげようという狙いだ。
ただ、贈与を受けられる限度額が、教育資金が1500万円なのに対し、結婚・子育て資金は1000万円など、適用年齢も含め相違点があるので注意が必要だ。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。