遺産相続、7割が「もめない」と回答 自分は遺産を「遺せない」「遺さない」人も増加
MONEYzineにこんな記事が載っていました。
以下、引用。
相続ポータルサイトを運営する株式会社オールパートナーズは12月14日~15日にかけて、30代~70代の男女100名を対象に「相続」に関するアンケートを実施した。
アンケート結果によると、親の相続がおこったら親族間でトラブルになると思うか聞いたところ、30%が「もめると思う」と回答した。その理由は 「実家や財産の跡継ぎが決まっていないから」が57%、「兄弟姉妹の仲が良くない or お金の話だからもめる」が43%だった。また、「田舎の土地、畑や山などを相続するのが面倒なので、押し付け合いになりそう」「現金は分けられるが、土地 や建物は評価が難しいし、話がつくかどうか読めない」「親の介護をした人とそうでない人でもめそう」などのコメントがあった。
一方、「もめないと思う」と回答した子どもは70%だった。その理由は「話し合いで解決できるはず」が35%、「財産が少ない」が35%、「遺産 は欲しくない」が30%、「遺言書がある、話し合い済み」が22%、「相続人は1人だけ」が13%だった。また、「兄弟姉妹、すごく仲がいいので大丈夫」 「財産がそんなにないのでもめない」「私が財産をもらおうとは一切思わない」などのコメントがあった。
こうした相続を受け取る側の意見に対し、自分が遺産を遺す立場になった場合について調べた調査結果がある。調査を実施したのは明治安田生活福祉研究所で、調査時期は3月、有効回答者数は4,800名。
調査結果によると、遺産を遺す意向について聞いたところ、男性では「遺産を遺したいと思う」が43.1%、「遺産を遺せそうにない」が 33.3%、「遺産を遺すつもりがない」が23.7%だった。女性では「遺産を遺したいと思う」が33.3%、「遺産を遺せそうにない」が39.5%、 「遺産を遺すつもりがない」が27.2%となった。遺産に関する意向で男女差が生じたことについて同研究所は、家計を預かっている女性の方が現実をシビア に見ていると分析している。
また、同調査では経済政策研究所が1988年6月に発表した調査結果とも比較。1988年の調査では、男性の70.0%が「遺産を遺したいと思 う」と回答し、「遺産を遺せそうにない」の11.4%、「遺産を遺すつもりがない」の16.2%を大きく上回った。女性も同様に67.3%が「遺産を遺し たいと思う」と回答し、「遺産を遺せそうにない」の16.0%、「遺産を遺すつもりがない」の14.6%を大きく上回っている。
こうした傾向について同研究所では、高齢化の進行で将来が見通せなくなったことや親子関係の変化が影響し、遺産を遺したいと考える人が減っていると分析している。
長く続いた経済の低迷や少子高齢化、親子関係の変化などを背景に、遺産に対する考え方も少しずつ変化しているのかもしれない。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。