①相続で、もめないようにするための遺言
遺言には自筆証書と公正証書がある
遺言は相続を円滑に進めるためのものであると思いますが、
遺言について、間違った知識だけを有していると、その効果が薄れてしまいます。
遺言には、自筆証書遺言と公正証書遺言がありますが、相続の円滑進行には、果たして
どちらが良いのでしょう。
自筆証書と公正証書の違い
自筆証書遺言の
メリット
・遺言者が自分の内容を誰にも知られずに作成できる。
・作成するのに費用がかからない。
デメリット
・本人の意思のみで書いたのか後に分からずもめやすい。(強要されたなど)
・遺言に不満のあるものが破棄した場合に遺言そのものが発見できない。
・相続開始後、家庭裁判所に検認の手続きをしなければならない。
公正証書遺言の
メリット
・公証人及び証人2人が立ち会うため、本人の意思で書いたことが明白になる。
・書面は、原本が公証役場に保管されるため正本、謄本を紛失しても、遺言が亡くなることはない。
・相続開始後、家庭裁判所の検認の必要なし
・銀行解約、不動産名義変更など各種手続きが迅速におこなえる。
遺言を無効にしないために・・・
ざっと、自筆証書遺言と公正証書遺言の違いをまとめてみましたが、実際の相続でもめたときに遺言無効を主張されるケースも少なくありません。
その際、公正証書遺言ですと遺言自体を無効にすることが困難になります(公証人、証人2人が立ち会うので。)
こうした背景からも、相続や遺言を専門に扱う私共としては、遺言を書くときは、最低限公正証書にする方が良いと考えております。
次回は、公正証書遺言なら大丈夫!?
公正証書遺言についてもう少し掘り下げていくことにしましょう。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。