⑰この意外な相続の進行のことをAさんにまるまるお話しますと…
心動かされる相続
前回⑯でお話している感動の相続の続きです。
当初Aさんは、どこの誰かも分からないような人と財産を分けるなんて…ともおっしゃっていたほどでしたが、Nさんの思わぬ返答に心打たれたようでした。
AさんもNさんのことを気にかけるようになり、Nさんに財産を一部譲りたいといって、当初と180度反対の方向に相続が進み始めたのです。
Aさんの財産を受け取ってほしい思いをNさんに伝えたところ、Nさんは涙のあまり話さえも出来ない状態でした。本当によろしいのでしょうか・・Aさんに会ってお礼を言いたいところですが、Aさんのお気持ちもあるのでと、彼女は手紙を渡してほしいと。。。
このようにして、相続は無事に完了するに至ったのですが、10年この仕事をしていて初めてこのような人情あふれる相続手続きに出くわしました。私も少し感動してしまい、この相続のように全ての相続が進めば良い世の中になるなと考えさせられました。
相続によって向き合う親族関係
皆さんは、どうでしょうか?
相続というものは、時に人の在り方をうつしだしているようにも思えます。
相続人方々の本来の姿。こじれる原因は様々です。今まで卒なく距離を置いてきた兄弟達も縁をきったと思っていた親子関係も相続によって、対面せざるを得なくなるのです。
私個人的には、相続は財産の精算と共に、人との繋がりを見直す場であり、各人のそれぞれの壁のようなものでもある、と感じます。
これは、故人の残された者たちへのメッセージであり、最高のプレゼントでもあるのかもしれません。
次回は、終活とは?今私に出来ること!!
について、お話しましょう。
ハムスターの独り言。
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この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。