夫が突然倒れてしまった!財産あるのかないのかもわからない!~残された家族は何から手をつけたらいいのか・第6話~遺言検索・財産調査・相続放棄まで
大阪相続遺言相談センターの相続専門相談員です。
相続放棄を終えたAさん、入院給付金が受け取れないのはあきらめました。大切な夫を亡くして悲しむ間もないくらい手続が多く、さて、金融機関からの催告書が山積みに。これはどうしたらいいのでしょうか?
相続放棄したあとの他の相続人への対応
まずこのシリーズの第1話を思い出してください。
被相続人にはAさんのほかに法定相続分3分の1をもつAさんの母親(実母)がいます。
Aさんが相続放棄をしたらAさんの母親(以下、「Bさん」とします。)が単独の相続人となります。ということは、被相続人の債務はBさんが全額支払いをしなければならなくなる、ということです。
そこでBさんへその旨を伝えなければなりません。AさんとBさんとは、仲が悪いわけではないのですが、少し疎遠になっており、Bさんは被相続人が亡くなったことを知りません。Aさんはあえて知らせていなかったのです。
そこで、Aさんの手元にあるBさんの連絡先にAさんから手紙を出しました。被相続人が死亡したことと、借金がたくさんあり、自分は相続放棄をしたということを伝えました。
すると、、、、Bさんの息子(つまり被相続人の兄)からAさんに電話がかかってきました。
「母(Bさん)は足が悪く収入は年金だけです。Aさんが相続放棄したから母が弟(被相続人)の借金を支払わないといけないのはわかったけれど、いったいいくらあるの?教えてください。」とのこと。
そこでAさんはBさんと被相続人(夫)の兄あてに被相続人の借金の明細一覧を送りました。
相続放棄をするなら「3か月以内」に注意
気を付けなければならないのは、Bさんが被相続人の死亡を知った時から3か月以内に家庭裁判所に相続放棄をしなければならないということです。
私たちは、あらかじめBさんの存在を聞いておりました。
Aさんが放棄した後はBさんが単独の相続人になってしまうから、配慮しておいたほうがいいとAさんに伝えていました。
そしてその後Bさんは被相続人の借金を払うのか払わないのか、、、、、、、。
大阪相続遺言相談センターの専門相談員はこの後どのようにAさんとBさんのサポートをしていくのでしょうか。気になる点とは何なのか、続きは次回をお楽しみに。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。