消費税増税と相続④ ~ 消費税増税!生前贈与のお得な制度★住宅取得資金贈与の特例がどう変わったのか?
大阪相続遺言相談センターです。
まずは恒例のスタッフ相続遺言短歌シリーズより。
「今回は 駆け込み少なし さあ実行 相続遺言 贈与の特例」
今回のシリーズでは、すでにあった増税と相続の密接な関係がわかる想定相談事例をいくつかご紹介しています。前回のスタッフ日記では、とあるご家族の相談事例から、「住宅取得資金贈与の特例」の改正を提案したお話をしております。今回の消費税増税では駆け込み需要はあまりなかったですよね。軽減税率の制度が影響していることと、消費税増税に覚悟ができてきた消費者が多かったのではないでしょうか。
<「住宅取得等資金贈与の特例と暦年贈与の併用は!?>
消費税増税による消費者への痛手を和らげるために実施される制度のうち2つ目の「住宅取得資金贈与の特例」改正についてお伝えしております(前回のスタッフ日記をご覧ください。)※税務に関することではなく一般的な制度の説明ですので、ご了承ください。
具体的な取り組みにつきましては必ず税理士の判断が必要です。
住宅用家屋の取得等に係る | 良質な住宅用家屋 | 左記以外の住宅用家屋 |
2019年4月~2020年3月 | 3,000万円(※ア) | 2,500万円(※イ) |
2020年4月~2021年3月 | 1,500万円 | 1,000万円 |
2021年4月~2022年12月 | 1,200万円 | 700万円 |
令和元年10月1日以降に住宅を取得されるお子さんにその住宅取得資金を援助(贈与)してあげたいというAさんとその子Bさん。その相談内容のうち2についてはどうなるのか。。。
前回のAさんとBさんの2つ目は「AさんからBさんへ、毎年110万円ずつ贈与をしています(税理士の指導のもと、適切にしています)。今回、住宅を購入するBへ一度に大きな金額を贈与することによって110万円の贈与非課税(歴年贈与)はつかえなくなるのですか? 」というものです。
ずばり、併用できます。
住宅取得資金贈与の特例の枠と暦年贈与は併用できますから、もし※アの場合は3110万円まで、※イの場合は2610万円まで非課税で贈与できるのです。
さらに、「相続時精算課税制度」とこの住宅取得資金贈与の特例との併用も可能ですから、相続時精算課税制度の2500万円とこの制度の3000万円もしくは2500万円とあわせた合計額まで非課税であるのです。
※引用 国税庁HP NO.4103 相続時精算課税の選択
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4103.htm
※引用 国税庁HP No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm
具体的な非課税枠の使い方、要件に合致しているかどうかの判断はかならず税理士に相談してください。大阪相続遺言相談センター(運営:P.I.P総合事務所)の無料相談の際に、協力先税理士への相談を希望してくだされば心を込めて対応いたします。
では次回のスタッフ日記では、Aさんからの相談内容の3についてお伝えしますね。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。