消費税増税と相続⑥ ~ 消費税増税しちゃった!生活切り詰めてまで生前贈与っていいものですかね?
大阪相続遺言相談センターです。
まずは大好評の相続遺言短歌シリーズより。
「家やると 親は節約 背中では 今後不安と 子の決意」
前回の短歌とは趣を変えました。この短歌はとある親子の話から、思いをくみ取り詠みました。背景わかりますか?
消費税という生活に直結する税金負担が増え、生活を切り詰めなければならないという人が多いですが、最近センターに相談のこられた親子の雑談から、センター相談員がふと感じたこと、そのまま書きますね。
<生活切り詰めてまで親が子にお金をあげる必要あるのかと・・・>
親子間贈与や相続の対策で遺言を残したいという相談が毎日のようにあるなか、とある親子が相談に来られたのでした。
90代のお父様と、60代の娘です。この親子はずっと二人だけで支えあって生きてきました。順番を考えるとお父様のほうが先に生涯を終えるだろうから、いまのうちに娘に財産をほとんど移しておこうと、もうほどんど贈与して税金も払ってきました。しかし、まだ何かできることはありませんかという相談にこられたのでした。センターの相談員は税理士の相談を提案しました。
結局、1回目の無料相談を受け、その後1年近くなにも連絡がないままでした。この相談を受けた時は「そこまでして次世代に今のうちに財産を移すのは果たして・・・・」と、相談員が気になっていた親子でした。なぜならば、お父様は毎日の食費を切り詰めたり、医療費まで気にしながら生活していたからです。を受け必死で生活切り詰めてまで子どもにお金を残してやりたい親と、親が元気なうちに少しでも多くお得に次世代へ財産を移しておいてほしいという子どもと。
そんな矢先、センターのフリーダイアルにそのお父様のほうから電話がありました。
「娘が突然亡くなった」とのこと。。。相談員は驚きました。
結局、娘の相続人はそのお父様お一人で、相続税がかかるくらいの財産を娘から相続することになったのです。
お父様の一言が印象的でした。
「生活切り詰めて、娘のために残したけれど、いまや独りぼっち。もっと娘と楽しめる旅行などにお金を使えばよかった。」と。
あくまで個人的な意見です。ここまでして生前贈与っていいものなのかなと。個人的な意見かも知れませんが、結局人生を楽しむことに使うことが一番の相続対策かも知れません。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。