婚姻と相続と夫婦別姓について④~選択的夫婦別氏制度について周りの意見は?!~
大阪相続遺言相談センターです。
おっと、新年にはいり恒例の短歌を詠んでいなかったので、「センタースタッフの短歌は?」と問合せがありましたので、一首詠みますね。
「呼び名など 個性のひとつ 好きにすれば? オンリーワンの その人をみよう」
センターには単純な相続のお手続きのご相談以外にも、家庭環境に応じた相続の対策や婚姻・離婚についての相談も多く寄せられます。
今回からのシリーズでは、「婚姻と夫婦別姓」にスポットを当てて実例を織り交ぜながらお伝えしております。
この短歌はワタシの意見なのです。さあどんな意見なのでしょうか?最後に書きましたよ。
<夫婦別姓に対して周りに聞いてみた?>
今回、夫婦別姓について書き始めましたが、なんとまあ反響の大きいこと!相続の専門家のアナタが夫婦別姓について書いた趣旨は?とまで聞かれるくらい(笑)
さて本題へ。前回は、夫婦が婚姻後は別の姓(苗字のこと)を名乗れる制度については世間では「夫婦別姓」と呼んでいます。
これは法務省では「選択的夫婦別氏(べつうじ)制度」といい、民法改正などの検討を始めていることと、最新の世論調査の結果をお伝えしましたね。
現在の法律を完全に支持している①は3割ほど、②の「選択的夫婦別氏制度」を支持しているのが4割強ほど、そして①と②の折衷案のような「通称使用OK」という案を支持している③が2割5分ほど でしたね。(前回のスタッフ日記をご覧ください)
この3つの案について、ワタシの周りに意見をきいてみました。
とある10代の若者いわく「僕は③やな。だってテレビのアナウンサーとか芸能人は結婚しても前の苗字名乗ってるやん。通称名認めてあげたらいいねん。でも戸籍のことがあるから、本名は夫婦同じの方がええんちゃう?」と。10代にしてこんな意見!
次に20代の女性いわく「私は②やな。だってなんで結婚したら夫の名前名乗らされるねんて感じやわ。妻が夫の家に入るっていう概念がまだ残っているのは名字のせいだ!」
では、年齢層をあげてみるとどうなのでしょうか。50代女性いわく「夫婦が名前が違っていると、相続のときどうなるのかとか、子供の名前をどうしたらいいのかとか問題が残るので、やはり現状の制度がいいと思うわ。女性は仕事では通称名乗っている人多いから、それほど問題ではないでしょうし。」と。いろんな意見がありますね。
ところで、前回のスタッフ日記で紹介した①~③の意見、平成8年から29年まで世論の意見の変遷はどうなっているのか見てみましょう。
引用:法務省ホームページ 選択的夫婦別氏制度に関する調査結果の推移 より
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji36.html
上記の通り、②の「選択的夫婦別姓制度」を支持する意見が平成8年は32.5%だったのが平成29年は42.5%にまで増えているのです。これも時代の変化ですね。
最後に、ワタシの意見です。夫婦の姓がどうであれ、その人はオンリーワンですし、戸籍上の氏名と呼び名とは違っていても不都合はないこと、夫婦間に生まれた子どもの姓をどうするのか問題が起きること、昔ほど家制度=お墓のことや「妻が家に入る」という感覚が大きくはないこと、通称名制度で充分だと考えることから、③を支持します。
ではこの続きは次回のスタッフ日記へ。お楽しみに。
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。