~自筆証書遺言保管制度もうすぐ始まるのだ!③」~メリットと気になる点は?
大阪相続遺言相談センターです。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため緊急事態宣言が発令され、「おうちで過ごそう♪」というかたが多いですね。そんな状況ですから大阪相続遺言相談センター(運営:P.I.P総合事務所)では期間限定で「テレビ会議面談」を実施しております。(https://www.pip-souzoku.com/telephone-consultation) おうちで過ごし、家族で話す機会が増えているみなさま、気になることはこちらを活用ください。
ところで、いよいよ自分で書いた遺言書を法務局が預かってくれるようになり、前回のスタッフ日記では「自分で書いた遺言書を法務局に預かってもらうときに知っておきたいことをお伝えしました。
今回はこの制度のメリットと気になる点について述べますね。
<預かってもらうメリットは?>
そもそもメリットあるの?と聞かれますので、簡単にまとめました。
メリット①預け先に悩まなくていい
自分で書いた遺言書をきちんとしたお役所が預かってくれることにより、自宅に置いておく必要がなくなります。
メリット②検認がいらない!
保管制度を使わなかった場合の自分で書いた遺言書は、遺言書を書いた人が死亡したら、その遺言書を見つけた人が家庭裁判所に検認手続き申し立てをしてからでないと、遺言書の内容とおりの手続きができないところ、保管制度を使うことによって検認手続きが必要なくなる。
メリット③PDFでデータ保存
さすがこの時代に沿っていますね。「遺言書保管ファイル」というデータ保存場所に遺言書のデータを保存してくれるのです。
メリット④150年も遺言書の内容を保管してくれる!
遺言に関する情報は遺言者死亡の日から150年、遺言者の生死が明らかでない場合は出生の日から120年も保管してくれるのです。そんな長く!? そのときには時代はもっと変化しているでしょうね。
<気になる点>
メリットがあるけれど、気になる点もまだだるのです。元気な人は、自分で法務局まで行けるけれど、入院中の人、足が不自由な方はいけないのでは?そうなんです。
ご本人が法務局へ行かなければならないので、入院中のかたなどはやはり公正証書遺言書で出張遺言制度を使うことになるのですね。
また、遺言書の内容がOKかどうかや、遺言を書いた人が遺言能力があったかどうかが保証されるわけではないので、もしその遺言書に不満な人がいた場合は、争う元になるのは、従前と同じなんですよね。争う可能性があるのでしたら、やはり公正証書遺言書がいいんです。
では次回をお楽しみに
この記事を監修した行政書士
P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。